英語のリスニングって勉強をしにくいですよね。
勉強しにくいうえに、問題集を買ってみて「さあやってみよう」と取り組んでみても、なかなか効果が現れません。
でも実は、リスニングができるようになるには“段階”と“コツ”、そして正しい勉強法があります。
この記事ではこれらのリスニング勉強法のコツなどをすべて解説していきますので、ぜひ参考にしてください!!
Contents
リスニングができない3つの原因
まずはじめに、「そもそもリスニングがなぜできないのか?」「できるようになるためには何が必要なのか?」ということを順番に解説します。
「リスニングができる」ということは2段階に分解できる
「リスニングができる」ということを分解してみると
- 聞き取る
- 聞き取ったことの意味をとらえる
の2つに分解することができます。
リスニングが苦手な人は、この2つを一気にやろうとしてしまっています。
急にリスニング問題をやろうとしてみても、これでは
あーっ・・・全然わかんねぇぇぇ・・・
と挫折してしまいます。
まずは「①聞き取る」ということができるように訓練をしなければいけません。
聞き取れるようになった後で、少しずつ意味がわかるようになってきます。
リスニングができない根本的な原因
リスニングができないという人は、そもそも英語の力そのものが弱いという場合が多いです。
「まずは聞き取ることが重要だ」と言いましたが、「聞き取る」ことも、「意味をとらえる」ことも、英語がある程度できないとどちらもできません。
知らない単語や構文は聞き取ることができませんし、聞き取れても意味を理解する英語力(英語の知識)がなければ得点には至りません。
そのため、まずは読み書きをしっかり勉強することが優先です。
英語力そのものが弱いとリスニング対策をやってみても効果がありません。
英語力をつけてからリスニング対策をしていったほうがいいです。
もっと言うと、普通に英語の勉強をしていれば必然とリスニングの力もついてきます。
英語力が固まっていない人は、英語の勉強方法は以下の記事で解説しているのでチェックしてください。
「聞き取れない」原因
英語が聞き取れない原因は以下の2つがあります。
- そもそも単語を知らない
- 英語には音の「欠落」や「つながり」(リエゾン)がある
①そもそも単語を知らない
先ほども述べた通り、そもそも知らない単語を聞き取ることはできません。
あるいは読み方を知らない、読み方を間違えて覚えていたら聞き取ることができません。
リスニング力アップのポイントは
- 英単語の意味だけでなく、発音・アクセントもきちんと覚えること
- 自分でも発音できるようにすること
の2点です。
単語の発音などは単語帳の付属のCDをきちんと聞き込んで、聞いた瞬間に単語がわかるようにしましょう。
英語には音の「欠落」や「つながり」(リエゾン)がある
英語には音の「欠落」や、単語と単語をくっつけて発音する「つながり」というものがあります。
「英語が早くて聞き取れない」と言うのは実はこれが原因なんです。
「早くて聞き取れない」のではなく、「そもそも言っていない」「くっついていて発音が変わっている」のです。
これらをリエゾンと言います。
例えば「Thank you」は「サンク ユー」のはずですが、「サンキュー」と発音します。
会話文で頻出フレーズの「How can I get to the station?(駅にはどうやって行けばいいですか?)」も、
「ハウ キャン アイ ゲット トゥー 〜」ではなく、
「ハウキャナイゲッチュー 〜」とかなり発音が変わります。
このようなリエゾンによる“発音の変化”を、ある程度知識として知っていなければいけません。
英語を勉強するときのリスニングCDやTVでの英会話番組などの発音はなんとか聞き取れるのに、ネイティブ同士の会話や洋画の台詞になると、まるで別の言語かのように全然違う発音になり、まるで聞けなくなった経験をされたことはありませんか?
その理由の大きな部分が「英語の発音の変化」にあり、それが頭の中でイメージしている英語の発音との大きなズレを生じさせていることにある…
【リエゾン?】日本人の英語リスニング・発音のネック=「英語の音の変化」が分かるようになる情報まとめ
「意味がわからない」原因
聞き取れても意味がわからない原因は、根本的な原因である「英語力不足」につきます。
先ほどの「How can I get to the station?」を例え聞き取れても、
「駅にはどうやっていけばいいですか?」と言う日本語訳を理解していなければいけません。
繰り返しになりますが、まずは読み書きの英語の勉強に力を入れるのが優先になります。
リスニングができるようになる方法
ここからはリスニングができるようになるために「勉強の時に大切にすべきこと」と「問題に取り組むときのコツ」についてお伝えします。
学校の授業は“ココ”を大事にする
まず高校受験レベルで特別な対策は必要ありません。
大切にしてほしいことは「学校の授業」です。
学校の授業では必ず以下の時間があります。
- 本文のCDの音声を聞く
- シャドウイング(CDに続いて音読)する
この2つをきちんと取り組めば、高校受験・英検3級で満点を取れる実力がつきます。
それぞれの重要なポイントを解説します。
きちんと本文を見ながらCDを聞く
本文を見ながらCDを聞くことで、単語の読み方がわかりますし、単語と単語のつながり(リエゾン)の“クセ”や“傾向”がわかります。
「この単語(文章)はこうやって発音するんだな!」ということをどんどん知識として蓄えます。
きちんとシャドウイングをする
CDをきちんと聞くのは「知る」という段階です。
その後に必ずシャドウイングの時間があるので、ここで「知る」→「わかる・できる」にステップアップします。
英語の発音はスポーツと同じで、自分でやってみない限り身につきません。
「シャドウイングしましょう」という時間なので当然のことですが、必ず声に出して音読しましょう。
リスニング問題のコツ
ここからはリスニング問題の実践編です。
リスニング問題は2回放送が流れます。
放送1回目と2回目では聞くポイントが違います。
それぞれ注意して聞くべきポイントというのが違うので、詳しく解説していきます。
加えて、放送が流れる前にもやっておくべきことがあるので、まずはそれから。
放送の前に問題文を読む
まず、1回目の放送の前に少し時間があります。
この時間に問題用紙に書かれている文やイラストを見ておきましょう。
選択肢の英文やイラストを見れば、
- どんなシチュエーションなのか
- 何に注意して聞けば良いか
がある程度わかります。
例えば、以下の問題は千葉県の公立入試問題です。
平成28年度千葉県公立高校前期大問3
選択肢を見れば「場所」を答えるということがわかります。
そのため「場所」に注意して放送を聞いた方がいいということがわかります。
では放送1回目の放送に入ります。
放送1回目
放送1回目は「シチュエーション」「5W1H」「質問」を中心に聞きましょう。
「シチュエーション」とは
ということです。
例えば「夏休みに何をしていたかの会話」、「買い物の場面」、「道をたずねている場面」などがあります。
「5W1H」とは
の6つです。
最後に「質問内容は何なのか?」をおさえましょう。
何を聞かれているかがわかれば、2回目の放送で何に注意して聞けば良いかわかります。
そして解答を仮決めしておきます。
放送2回目
放送2回目は「質問内容に関する部分」と「最初に選んだ解答が合っているかの確認」をします。
1回目の放送で質問を聞いているので、具体的に「5W1H」のなにを答えればいいのかわかるはずです。
そこを集中して聞きましょう。
そして、はじめに仮決めしていた解答で合っているかの確認を行います。
リスニングの勉強法
ここからは「独学でのリスニング勉強法」を解説します。
問題集には以下の手順で取り組んでいきましょう。
問題は必ず1問ずつ解いていきます。
以上の手順でやっていきましょう。
面倒くさがらずこの方法で勉強をすれば、リスニング力だけでなく英作文の力もかなり力がつきます。
「あまり聞き取れず何となく選んで正解だった」を続けていてはいつまでたっても力はつかないので、リスニングに取り組むときは“ちゃんと”取り組みましょう。
目的別おすすめリスニング問題集
ここからは目的別おすすめのリスニング対策のための問題集を紹介します。
テスト対策のリスニング問題集
リスニングのみの問題集ではありませんが、テスト対策はやはり「教科書準拠ワーク」が最強です。
東京書籍:NEW HORIZON
三省堂:NEW CROWN
開隆堂:SUNSHINE
教育出版:ONE WORLD
光村図書:Here We Go!
中1・2生向けのリスニング問題集
1、2年生向けのリスニング問題集はあまり販売されていませんが、「リスニングがどうしても苦手で少し練習したい」という方はくもんの中学英語リスニング―中学1~3年 スーパーステップをおすすめします。
「中1 / 英検5級レベル」→「中2 / 英検4級レベル」→「中3 / 英検3級レベル」→「高校入試対策」と4段階の構成になっているので、どのレベルからでも始めることができます。
高校入試対策向けのリスニング問題集
タイトル通り、10日間で手軽にリスニングの基礎練習に取り組めます。
「最低限は練習しておきたい」「入試直前で時間がない」という人には最適な問題集です。
最近の入試問題の中から頻出問題だけで構成されています。短期間に集中して問題演習を行いたい人向けです。
上位校(偏差値62以上)の受験生向けの問題集です。問題の難易度も「易しい」→「難しい」となっているので、無理なくステップアップしながら学習することができます。
「都道府県別の出題形式一覧」もあるため、自分の受験する都道府県の入試の形式のみを重点的に学習することもできます。
リスニング勉強法まとめ
最後にもう一度リスニングのコツと勉強法をまとめておきます。
リスニング問題をできるようになるための大前提として
リスニング問題のコツは
- まずは問題文から「シチュエーション」「何が聞かれるか」「何に注意して聞けば良いか」を予測する
- 放送1回目は「シチュエーション」「5W1H」「質問」を中心に聞く
- 放送2回目は「質問内容に関する部分」と「最初に選んだ解答が合っているかの確認」をする
リスニングの勉強法は
リスニングの力を鍛えると英文を読む力も、英作文力も相乗効果で上がってきます。
ぜひ頑張ってください!
こんにちは!
高校受験ラボ・進学塾リードアップ[旧Makeage]運営者の山田優輔です!
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