こんにちは!
高校受験ラボ管理人のやまだゆうすけです^ ^
英語が苦手な子にとって大きな壁となるのが長文ですよね。
定期テストではもちろん出題されますし、高校入試の長文の配点は40%〜60%を占めます。
つまり、長文で得点できるかどうかが合格への分かれ道と言っても過言ではありません。
この記事では「長文ができない原因」を解説し、原因を解決します。
その上で、「解き方の6つのコツ」を存分に解説していきます。
コレをやっているかやっていないかで、長文問題を読む時間も正答率もかなり違ってくるのでぜひ参考にしてください!
「長文の解き方のコツのみ手っ取り早く知りたい」という方は『英語長文読解の5つのコツ』から読み進めてください。
Contents
高校入試の英語長文で求められている必要な能力とは?
そもそも、「高校入試の英語ではどんな力が求められているのか?」という話です。
上位国立・私立高校を除いて、高校入試の英語長文で問われているのは、「教科書レベルの基本的な『単語・熟語』と『文法』の力が身についているかどうか」です。
高校受験の入試問題は教科書に則って問題が作られています。
そのため「教科書に載っている単語・熟語(イディオム)・文法のみ」で文が構成されていて、一文が長く文解釈が難解なものはほぼありません。
大学受験では「長文読解で得点を取るために文法をしっかり固める必要はない」ということも多少当てはまるところもありますが、高校受験ではそんなことはありません。
高校入試では「長文読解で得点を取るために文法をしっかり固める」ことは絶対に必要です。
また、大学受験の英語とは異なり
英語を英語のまま理解するなどの高等な技術や能力は全く必要ありません。
長文は短期間でも十分得点を伸ばすことができる
先述した通り、高校入試では長文を読む上で「単語・熟語(イディオム)・文法」の知識が必要不可欠です。
言い換えれば、「単語・熟語(イディオム)・文法」の知識を身につけてしまえば、ほとんど読み取ることができ、得点することができます。
つまり、単語・文法の勉強をすれば自然と長文は読めるようになります。
単語や文法は暗記に近いところがあるため、ある程度短期間で習得することができます。
単語の覚え方と、文法の具体的な勉強方法は「中学生の英単語の覚え方|たった1週間で100単語覚えられる方法」と「英文法の勉強法|テストで満点を取るための4つの手順」で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
また、勉強する上でのおすすめの参考書・問題集は「高校受験英語で9割取るためのレベル別おすすめ問題集24選」で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
英語長文読解の6つのコツ
ここからは英語の長文読解を解くときの5つのコツを解説します。
コツ①:問題(1)〜(3)くらいまで先に見て本文を読む
コツ②:先に注釈にも目を通す
コツ③:登場人物をマークしておく
コツ④:一文が長いときは接続詞や前置詞、カンマの前で区切る
コツ⑤:代名詞が何を指しているか明らかにしておく
コツ⑥:わからない単語が出てきても立ち止まらない
1つずつ詳しく解説していきます。
コツ①:問題(1)〜(3)くらいまで先に見て本文を読む
生徒に教えていてよく相談される質問第1位が「本文と問題どっちから先に読むべきなんですか?」というものです。
英語の長文は問題→本文→問題→本文→…という順で読み進め解いていきましょう。
詳しく説明すると以下のような流れになります。
- まずは問題(設問)を2〜4問ぐらい目を通す
- 本文を読んでいく
- 問題の該当箇所の1文次ぐらいまで読む(該当箇所=「下線部①」「空欄①」など)
- その問いに答える
- 次の問題の該当箇所まで続きを読み進める
- 問題を解く
- ⑤⑥の繰り返しで最後までいく
この順で解いていけば、1回本文を読み終わったときにはほとんどの問題が終わっていることになります。
さらに、何度も本文を上から下まで読み返す必要がなくなるため、問題を解くスピードが上がります。
また、最後の設問が「本文の内容に合っているものを選べ」という問題のことがよくあります。
この問題に対処するためにも、やはり先に選択肢に目を通して置くことが重要です。
該当する内容に差しかかったら、合っているか合っていないかを照らし合わせ、「仮解答」をしておきましょう。
コツ②:先に注釈にも目を通す
長文を読む前、あるいは2、3行目で知らない単語が出てきたときに、注釈に目を通しておきましょう。
高校入試の長文は、注釈が結構たくさんあります。普通に10〜30個くらいあります。
なぜこんなたくさんあるのかというと、「中学で習う単語だけではまともな文章や話が作れないから」です。
そして、これらの“まともな”文章や話を作るための注釈の単語たち(特に名詞)が、文章のトピックの中心であることが多いです。
つまり、注釈を読めばある程度何についての文章なのかわかります。
例えば次の注釈です。
2016年埼玉県公立高校入試問題 大問3
注釈だけ見ても「ロボットコンテスト」「救助用ロボット」「自然災害」などの単語から、「場面はロボットコンテストで、災害の時に活躍するロボットについての話かな?」と、おおよそ話の大枠がわかります。
注釈を先に見ることで、何も知らずに本文を読むよりも内容がすんなり入ってきやすくなります。
注釈の単語は確認しながら本文を読み進めましょう。
コツ③:登場人物をマークしておく
「本文の内容に合っているものを選べ」という問題で「『誰』が、『何を』、『どうした』」ということがよく問われます。
この問題に対応するために「『Aさん』は四角で囲む」「『Bさん』は丸で囲む」など、自分でルールを決めて印をつけておきましょう。
そうすればパッと見て見分けがつくようになり、何度も読み返して探す手間も省け、時間短縮につながります。
高校入試の長文では登場人物が何人も出てくることがよくあります。
例えば、
たかし(Takashi)とかおり(Kaori)と留学生のジム(Jim)とALTのホワイト先生(Mr. White)」 留学生のマイク(Mike)と母国にいるマイクの家族、クラスメートのあや(Aya)と、その家族」など、たくさん出てくることがあります。
「登場人物同士の関係」や、「『誰』が、『何を』、『した』のか」をしっかりと把握しておきましょう。
コツ④:一文が長いときは接続詞や前置詞、カンマの前で区切る
一文が長い文章を丁寧に訳そうとすると、訳がよくわからなくなってしまうことがあります。
長い文章は区切りのいいところに「 / 」(スラッシュ)を入れて区切って訳していきましょう。
分割して大まかな意味を捉えます。
これは「フレーズ・リーディング」や「スラッシュ・リーディング」と呼ばれる英文の読解手法です。
区切りのいいところは、文章中で意味が切れることが多いため、分割して訳していくとうまくいきます。
区切りのいいところとは「接続詞」「前置詞」「,(カンマ)」などの前です。
「接続詞」と「前置詞」とは、以下の単語です。
- 【接続詞】
- but(しかし、でも)
- and(〜と、そして)
- or(〜か、または)
- so(だから、それで)
- when 〜(〜とき)
- because 〜(なぜなら〜)
- if 〜(もし〜ならば)
- that (〜ということ):「I think that 〜.」「I know that 〜.」
- while 〜(〜の間)
- 【前置詞】
- for(〜のために)
- in(〜の中に)
- after(〜のあとに)
- before(〜の前に)
- on(〜の上に)
- near(〜の近くに)
- by(〜のそばに、(手段・方法)〜で)
- until(〜までずっと)
- during(〜の間に)
- as(〜として)
など
具体的に例文を使って説明します。
She was loved by people around her because her stories were very interesting and she was always nice to them. (高知 改)
訳:彼女の話はとてもおもしろく、まわりの人にいつも親切だったので、まわりのみんなに愛されていました。
読んですぐに、ここまできちんとした順番で訳そうとすると少し大変です。
これにスラッシュを入れて区切り、かたまりごとに訳して大まかな意味を瞬間的につかみます。
She was loved by people / around her / because her stories were very interesting / and she was always nice to them. (高知 改)
訳:彼女は愛されていました / 彼女のまわりに / 彼女の話はとてもおもしろかったので / そして彼女はまわりの人にいつも親切だった
もっと細かく区切ってもいいですし、余裕があれば区切りをbecauseの前の1つだけにしてもいいです。
自分が理解しやすいように区切れればOKです。
コツ⑤:代名詞が何を指しているか明らかにしておく
話の流れがわからなくなってしまう原因として、「代名詞が何を指しているのかわかっていない」ということがあります。
代名詞が出てきたら必ず「代名詞は何を指しているのか」を明確にしましょう。
明らかにしておく代名詞の具体例は、以下のものです。
- 【人称代名詞】⇒ 誰を指しているのか
- he, his, him(彼)
- she, her, her(彼女)
- they, their, them(彼ら、彼女ら)
- 【指示代名詞】⇒何を指しているのか
- this(これ)
- that(あれ)
- it, its, it(それ)
- these(これら)
- those(あれら)
- they, their, them(それら)
コツ⑥:わからない単語が出てきても立ち止まらない
わからない単語が出てきたときに考え込んでしまったり、思考停止して立ち止まってしまう人がいますが、わからない単語が出てきたら構わず先に進みましょう。
基本的に「考えたらわかる」ものではありませんし、制限時間内に問題を解き終えなければいけないので、立ち止まることは逆にどんどん追い込まれてしまうからです。
「前後の文から単語の意味を推測しろ」という教えもありますが、高校受験ではナンセンスです。
もちろんできるに越したことはありませんが、無理な場合が多いでしょうということです。
そもそも「単語の意味を推測しなさい」という問題が存在するので、そういった問題以外では難しい場合が多いです。
また、もし本当に難しい単語が出てきたら、あなた以外の受験生もほとんどわからないはずです。
なので、「ヤバい…」と慌てずに、「みんなもわかんないだろうな」といい意味で開き直って、安心して次へと読み進めましょう。
もしそもそもの単語力が弱いという場合は、単語帳も同時並行で必ず勉強してください。
単語の勉強法と参考書は「中学生の英単語の覚え方|たった1週間で100単語覚えられる方法」を参考にしてください。
おすすめの長文読解問題集
ここまで長文読解の問題を解くときのコツを解説しましたが、実際の長文問題を使って練習しなければなかなか本番で使える実力にはならないです。
『【高校入試】英語長文読解問題集の絶対に失敗しない選び方とおすすめ12選』でおすすめの参考書を紹介しているので、長文の練習をしたいという人はチェックしてみてください。
英語長文の解き方のコツまとめ
さいごにもう一度「英語の長文読解ができるようになるコツ」をまとめます。
- 問題(1)〜(3)くらいまで先に見て本文を読む
- 先に注釈にも目を通す
- 登場人物をマークしておく
- 一文が長いときは「接続詞・前置詞・カンマ」の前で区切って訳す
- 代名詞が何を指しているか明らかにしておく
- わからない単語が出てきても立ち止まらない
今回は英語長文を解くときのコツについて解説しましたが、長文の勉強法についても「英語長文の勉強法!英語で9割取る方法」で解説しています。
ぜひこちらも参考にしてください。
長文ができれば英語は怖いものなしです!
頑張ってください!!!
シンプルでわかりやすい!
ありがとうございます。