【中3理科】電解質非電解質見分け方|食塩水と砂糖水で電流が流れるわけ

山田優輔

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  • 電解質と非電解質の違いが、いまいち分からない…
  • 食塩水は電流が流れるのに、砂糖水は流れないのはなぜ?
  • テストで「電流が流れる水溶液はどれか」と聞かれると迷う…

こういう人に向けて書きました。

結論からいうと、水に溶かしたときにイオンに分かれる物質が電解質、分かれない物質が非電解質です。

見分けるときは、「水溶液に電流が流れるかどうか」を見ます。

電解質と非電解質とは

水に溶かしたときに、水溶液に電流が流れる物質を電解質といいます。

水に溶かしても、水溶液に電流が流れない物質を非電解質といいます。

電解質は、水に溶けると陽イオンと陰イオンに分かれます。

この分かれることを電離といいます。

電流を運んでいるのは、水の中で自由に動けるイオンです。

非電解質は、水に溶けてもイオンに分かれません。

だから、電気を運ぶものがなく、電流が流れません。

電解質と非電解質の見分け方

実験で見分ける

調べたい物質を水に溶かして、電流が流れるかどうかを確かめます。

下の図のように、電極(炭素棒)を水溶液に入れて、電源装置につなぎます。

電流が流れると、豆電球が光り、電流計の針がふれます。

電源装置・豆電球・電流計と、食塩水(塩化ナトリウム水溶液)に入れた炭素棒の電極をつないだ、水溶液に電流が流れるかを調べる装置

豆電球が光って電流計の針がふれたら、その物質は電解質です。

光らず針もふれなければ、非電解質です。

実験をするときは、水溶液を変えるたびに、電極を精製水(不純物をとりのぞいた水)で洗います。

前に調べた水溶液がついたままだと、結果がまちがってしまうからです。

物質の名前で見分ける

テストでは、実験をせずに物質の名前だけで見分ける問題も出ます。

中学の理科でよく出てくる物質は、次のとおりです。

物質の例(化学式)
電解質塩化ナトリウム(NaCl)、塩化水素(HCl)、水酸化ナトリウム(NaOH)、塩化銅(CuCl₂)、硫酸(H₂SO₄)
非電解質砂糖(ショ糖)、エタノール、ブドウ糖

電解質は、塩化ナトリウムや塩化銅のように、金属の元素と非金属の元素からできた物質と、塩化水素や硫酸のように水に溶けて酸性を示す物質、水酸化ナトリウムのように水に溶けてアルカリ性を示す物質が中心です。

非電解質は、砂糖やエタノールのように、炭素をふくむ物質(有機物)が多いです。

ただし、炭素をふくむ物質がすべて非電解質というわけではないので、「多い」と覚えておきましょう。

迷ったときは、上の表の物質を丸ごと覚えるのがいちばん確実です。

電流が流れるしくみ|食塩水と砂糖水の違い

食塩水と砂糖水を、粒のモデルで比べてみます。

まず、食塩水です。

食塩水のモデル。ナトリウムイオンと塩化物イオンに分かれた粒が水の中を動いている

食塩(塩化ナトリウム)は電解質なので、水に溶けるとナトリウムイオンと塩化物イオンに分かれます。

電離を式で表すと、次のようになります。

NaCl → Na⁺ + Cl⁻

このイオンが水の中を動くので、電流が流れます。

次に、砂糖水です。

砂糖水のモデル。ショ糖分子がイオンに分かれず、分子のまま水の中を動いている

砂糖は非電解質なので、水に溶けても分子のままです。

電気をもった粒がないので、電流は流れません。

よくある間違い

間違い① 「食塩水は電解質」と答えてしまう

電解質は、物質の分類です。

食塩水は水溶液なので、電解質ではありません。

食塩水は、電解質である塩化ナトリウムの水溶液です。

「電解質の水溶液」と「電解質」を分けて覚えましょう。

間違い② 「電流が流れるから、金属も電解質」と考える

電解質かどうかは、水に溶かしたときに電流が流れるかどうかで決まります。

銅や鉄などの金属は、そのままで電流が流れますが、水に溶けてイオンに分かれるわけではないので、電解質とはいいません。

間違い③ 水は電流が流れると思ってしまう

実験で使う精製水は、ほとんど電流が流れません。

水道水に電流が流れるのは、イオンになる物質が少し溶けているからです。

実験で精製水を使うのは、そのためです。

入試ではこう出る

電解質・非電解質は、次のような形で問われます。

  • 実験装置の図から答える問題: 図のような装置で、豆電球が光る水溶液や、電流計の針がふれる水溶液を選ぶ
  • 実験の操作の理由を書く問題: 水溶液を変えるたびに電極を精製水で洗う理由を答える
  • 粒のモデルから答える問題: 水の中の粒がイオンか分子かを見て、電解質か非電解質かを判断する
  • 物質を分類する問題: 物質名が並んでいて、電解質と非電解質に分ける

とくに、導通を調べる実験の図は何度も出ています。

電極がつながっている向きや、使っている水溶液の名前を、図でよく確かめましょう。

練習問題

問1

次の文の( )に当てはまる語を答えなさい。

水に溶かしたときに電流が流れる物質を(①)といい、電流が流れない物質を(②)という。

問2

次の物質を、電解質と非電解質に分けなさい。

塩化ナトリウム、砂糖、塩化銅、エタノール、水酸化ナトリウム

問3

図のような装置の食塩水を、砂糖水にかえて電流を流した。

このとき、豆電球と電流計の針はどうなるか。

電源装置・豆電球・電流計と、食塩水(塩化ナトリウム水溶液)に入れた炭素棒の電極をつないだ、水溶液に電流が流れるかを調べる装置

問4

水溶液を変えて調べるとき、電極を精製水で洗うのはなぜか。

問5

食塩水には電流が流れるが、砂糖水には電流が流れない。

その理由を、「イオン」という語を使って書きなさい。

解答と解説

問1

答え: ①電解質、②非電解質

考え方: 水に溶けたときにイオンに分かれて電流が流れるのが電解質、イオンに分かれず電流が流れないのが非電解質です。

問2

答え: 電解質は塩化ナトリウム・塩化銅・水酸化ナトリウム、非電解質は砂糖・エタノール

考え方: 砂糖とエタノールは、水に溶けても分子のままでイオンに分かれません。

残りの3つは、水に溶けると陽イオンと陰イオンに分かれる電解質です。

問3

答え: 豆電球は光らず、電流計の針もふれない。

考え方: 砂糖は非電解質で、水に溶けてもイオンに分かれません。

電流を運ぶものがないので、電流は流れません。

問4

答え(例): 前に調べた水溶液が電極についたままだと、次の水溶液と混ざって、正しく調べられなくなるから。

考え方: 電極に前の水溶液が残っていると、そこに溶けているイオンのせいで、電流が流れてしまうことがあります。

問5

答え(例): 食塩は水に溶けるとナトリウムイオンと塩化物イオンに分かれ、そのイオンが水の中を動くから。

砂糖はイオンに分かれないから。

考え方: 電流を運ぶのは、水の中を動けるイオンです。

食塩はイオンに分かれ、砂糖は分子のままなので、この差が出ます。

まとめ

まとめ
  • 電解質は、水に溶けるとイオンに分かれて、水溶液に電流が流れる物質
  • 非電解質は、水に溶けてもイオンに分かれず、水溶液に電流が流れない物質
  • 見分けるには、水溶液に電極を入れて、豆電球や電流計で電流が流れるかを調べる
  • 電解質の例は、塩化ナトリウム・塩化水素・水酸化ナトリウム・塩化銅・硫酸
  • 非電解質の例は、砂糖・エタノール・ブドウ糖
  • 「食塩水」は電解質ではなく、電解質の水溶液。分けて覚える

電解質のことが分かったら、電離式やイオン式も見ておきましょう。

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