「南中高度の計算、どっちを足してどっちを引くのか分からなくなる…」
「夏至と冬至で式が違うのは覚えたけど、なぜそうなるのか分からない…」
- 南中高度の求め方を、式から覚えたい
- 式の意味まで分かって、忘れないようにしたい
- 入試でどう出るのか知りたい
こういう人に向けて書きました。
結論からいうと、南中高度は「90°-緯度」を基準にして、地軸の傾き23.4°を足すか引くかで決まります。
春分・秋分は「90°-緯度」、夏至は「90°-緯度+23.4°」、冬至は「90°-緯度-23.4°」です。
南中高度とは
南中高度とは、太陽が真南にきたとき(南中したとき)の、地平線から太陽までの角度のことです。
太陽は1日のうちで、南中したときにいちばん高くなります。
つまり南中高度は、その日の太陽の最高の高さです。
太陽が真上(天頂)にあれば90°、地平線すれすれなら0°になります。
太陽高度とのちがい
太陽高度は、時刻に関係なく、そのときの太陽の高さの角度です。
南中高度は、太陽高度のうち、南中した瞬間のものだけを指します。
朝や夕方の太陽高度は低く、南中のときにいちばん高くなります。
南中高度の求め方
南中高度は、次の3つの式で求められます。
| 日 | 式 | 北緯35°の場合 |
|---|---|---|
| 春分・秋分 | 90°-緯度 | 90°-35°=55° |
| 夏至 | 90°-緯度+23.4° | 90°-35°+23.4°=78.4° |
| 冬至 | 90°-緯度-23.4° | 90°-35°-23.4°=31.6° |
式の中の23.4°は、地軸が公転面に立てた垂線に対して傾いている角度です。

上の図は、北緯35°の地点での南中高度を、春分・秋分、夏至、冬至について示したものです。
図の中の55°、78.4°、31.6°が、上の表の計算結果と同じになっていることを確かめてください。
なぜ「90°-緯度」になるのか
春分・秋分の日は、太陽の光が赤道に対して真上(90°)から当たります。
赤道から北に緯度の分だけ進むと、その分だけ太陽の高さが下がります。
だから春分・秋分の南中高度は、90°から緯度を引いた値になります。
なぜ夏至は足して、冬至は引くのか
夏至の日は、北半球が太陽の側に23.4°傾いています。
そのため、春分・秋分より太陽が23.4°高くなります。
逆に冬至の日は、北半球が太陽と反対側に23.4°傾いているので、春分・秋分より23.4°低くなります。
「夏は太陽が高いから足す、冬は低いから引く」と考えれば、式は忘れません。
例題を解いてみよう
【例題】北緯36°の地点で、夏至の日の南中高度を求めなさい。
まず、春分・秋分の南中高度は90°-36°=54°です。
夏至の日は、これに23.4°を足します。
54°+23.4°=77.4°です。
答えは77.4°になります。
よくある間違い
足す・引くを逆にしてしまう
いちばん多い間違いが、夏至に引いてしまうことです。
夏至の南中高度が、春分・秋分より低くなることはありません。
計算したあとに「夏至は春分・秋分より高くなっているか?」と確かめましょう。
「90°-緯度」の90°を忘れる
緯度をそのまま使って、35°+23.4°のように計算してしまう間違いも多いです。
南中高度は、真上の90°から緯度を引いたものが出発点です。
緯度が高い(北にいく)ほど、南中高度は低くなります。
南中高度と太陽高度を混ぜてしまう
問題文に「南中高度」とあるときは、南中したときの角度を答えます。
「太陽高度」とだけ書いてあるときは、そのときの太陽の高さを読み取ります。
図やグラフの問題では、どちらを聞かれているかを先に確認しましょう。
入試ではこう出る
入試では、次の3つの形で出ることが多いです。
- 緯度と日(夏至・冬至など)が与えられて、南中高度を計算する
- 南中高度から、その地点の緯度を逆算する
- 1年間の南中高度の変化を表したグラフを読み取り、夏至・冬至・春分・秋分を見分ける
3つ目のグラフの問題では、次のような図が使われます。
点線が南中高度で、夏至の6月ごろに最大、冬至の12月ごろに最小になります。
実線は気温で、最大になるのは南中高度より遅れた8月ごろです。

グラフを読む問題では、南中高度の曲線のいちばん高い点が夏至、いちばん低い点が冬至、そのちょうど中間が春分・秋分です。
この見分け方を使えば、グラフから日付を判断できます。
あわせて、太陽の光が当たる角度が大きいほど、同じ面積に当たる光の量が多くなり、気温が上がりやすくなることも、よく記述で問われます。
練習問題
計算には、地軸の傾きを23.4°として使ってください。
【問1】北緯35°の地点で、春分の日の南中高度を求めなさい。
【問2】北緯35°の地点で、冬至の日の南中高度を求めなさい。
【問3】北緯40°の地点で、夏至の日の南中高度を求めなさい。
【問4】ある地点で、夏至の日の南中高度が70°でした。
この地点の緯度(北緯)を求めなさい。
【問5】夏至の日の昼の気温が、冬至の日より高くなる理由を、太陽の高さに着目して説明しなさい。
解答と解説
問1
答えは55°です。
春分・秋分は「90°-緯度」なので、90°-35°=55°です。
問2
答えは31.6°です。
冬至は「90°-緯度-23.4°」です。
90°-35°-23.4°=31.6°になります。
問3
答えは73.4°です。
夏至は「90°-緯度+23.4°」です。
90°-40°+23.4°=73.4°になります。
問4
答えは北緯43.4°です。
夏至の式「南中高度=90°-緯度+23.4°」の南中高度に70°を入れます。
70°=90°-緯度+23.4°
70°=113.4°-緯度
緯度=113.4°-70°=43.4°です。
南中高度から緯度を求めるときは、式を緯度について解きます。
問5
答えの例は、「夏至の日は冬至の日より太陽の南中高度が高く、同じ面積に当たる光の量が多いから。」です。
太陽の高さに着目するので、「南中高度が高い」と「単位面積あたりの光の量が多い」の2つを入れると得点になります。
まとめ
- 南中高度は、太陽が真南にきたときの、地平線から太陽までの角度
- 春分・秋分は「90°-緯度」
- 夏至は「90°-緯度+23.4°」
- 冬至は「90°-緯度-23.4°」
- 夏は太陽が高いから足す、冬は低いから引く
- グラフでは、いちばん高い点が夏至、いちばん低い点が冬至
南中高度は、式を1回理解してしまえば、あとは計算するだけです。
まずは例題と練習問題を、自分の手で解いてみてください。

















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高校受験ラボ・進学塾リードアップ代表の山田優輔です!
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