【中3理科】メンデルの法則と遺伝の規則性|顕性・潜性と丸:しわ=3:1の求め方

山田優輔

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高校受験ラボ・進学塾リードアップ代表の山田優輔です!
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メンデルの法則の単元で、こんなことに困っていませんか?

  • AAとかAaとか、記号が何を表しているのか分からない…
  • 「丸:しわ=3:1」になる理由を説明できない…
  • 顕性とか潜性とか、言葉が多くて混乱する…

こういう人に向けて書きました。

結論からいうと、この単元は『親から子へは、遺伝子が1つずつ渡される』と考えれば解けます。

子はすべて顕性の形質になり、孫では顕性:潜性が3:1になります。

この2つの結果は、遺伝子の記号を書いていけば、必ず自分で説明できます。

メンデルの法則とは

メンデルの法則とは、親の形質(形や色などの特徴)が子や孫にどのように伝わるかを説明した規則性のことです。

19世紀のメンデルが、エンドウを使った実験で見つけました。

中学校で習うのは、このうち『顕性の法則』と『分離の法則』の2つです。

まず、出てくる言葉を整理しておきます。

言葉意味
形質生物の形や色などの特徴(例: 種子の丸い・しわがある)
対立形質どちらか一方しか現れない、対になっている形質(例: 丸としわ)
純系何代かけ合わせても、同じ形質しか現れない系統
遺伝子形質のもとになるもの。染色体の中にあり、Aやaなどのアルファベット記号で表す
顕性形質対立形質をもつ純系どうしをかけ合わせたとき、子に現れるほうの形質(優性形質ともいう)
潜性形質子には現れず、隠れているほうの形質(劣性形質ともいう)

以前の教科書では「優性・劣性」と書かれていましたが、いまの教科書では「顕性・潜性」です。

「優れている・劣っている」という意味ではなく、現れるか、隠れるかの違いです。

遺伝子の記号は、顕性の遺伝子を大文字(A)、潜性の遺伝子を小文字(a)で書きます。

エンドウの種子の形でいえば、丸が顕性形質、しわが潜性形質です。

丸い種子の純系は「AA」、しわのある種子の純系は「aa」と表します。

遺伝のしくみ

遺伝子は、親から子へ、必ず1つずつ渡されます。

なぜなら、生殖細胞(卵や精子など)をつくるとき、対になっている遺伝子が分かれて、別々の生殖細胞に入るからです。

この分かれる細胞分裂を減数分裂といい、この規則性を『分離の法則』といいます。

手順1: 純系の親どうしをかけ合わせる(親→子)

丸い種子の純系(AA)と、しわのある種子の純系(aa)をかけ合わせます。

AAの親がつくる生殖細胞は、すべてAです。

aaの親がつくる生殖細胞は、すべてaです。

受精すると、子の遺伝子はAaになります。

雄のAAと雌のaaが減数分裂でAとaの生殖細胞になり、受精してAaの受精卵ができるようすの図

Aaの子は、顕性のAをもっているので、種子はすべて丸くなります。

このとき、潜性のaは消えたのではなく、隠れているだけです。

手順2: 子を自家受粉させる(子→孫)

自家受粉とは、同じ個体の花の中で受粉することです。

Aaの子が生殖細胞をつくるとき、AとaはA:a=1:1で分かれます。

卵の側にも精子の側にもAとaがあるので、組み合わせは次の4通りです。

精子 A精子 a
卵 AAA(丸)Aa(丸)
卵 aAa(丸)aa(しわ)

遺伝子の組み合わせは、AA:Aa:aa=1:2:1になります。

AAとAaはどちらも丸い種子になるので、見た目の比は、丸:しわ=3:1です。

例題: 孫の種子が2000個あるとき、しわの種子は何個?

丸:しわ=3:1なので、全体を3+1=4にわけて考えます。

しわの種子は、全体の4分の1です。

2000×1/4=500より、しわの種子はおよそ500個になります。

丸い種子は、2000−500=1500より、およそ1500個です。

なお、3:1は個数が多いときに近づく比です。

実際の個数がぴったり500個になるとは限りません。

よくある間違い

間違い1: 子で見えなくなったしわの形質は、消えたと思う

子の遺伝子はAaで、潜性のaをもったままです。

子ではAのはたらきで隠れているだけなので、孫でaaの組み合わせができると、しわが再び現れます。

間違い2: AaがAaのまま生殖細胞に入ると思う

生殖細胞に入る遺伝子は、Aかaのどちらかひとつだけです。

Aaという組み合わせは、受精したあとの細胞の遺伝子です。

間違い3: 「3:1」を、4個のうちかならず3個が丸と考える

3:1は、数が多いときに近づく比です。

たとえば4個だけなら、丸が4個ということもありえます。

間違い4: 丸い種子はどれも同じ遺伝子だと思う

孫の丸い種子には、AAとAaの2種類があります。

見た目は同じ丸でも、遺伝子の組み合わせは違います。

入試ではこう出る

入試では、親→子→孫の3世代を1枚の図にした問題がよく出ます。

図には、親の遺伝子の記号と、孫の種子の個数が書かれています。

Aaの子の自家受粉。卵細胞と精細胞のAとaが組み合わさり、孫は丸い種子5474個、しわのある種子1850個で丸:しわ=3:1になる図

この図は、孫の種子が丸い種子5474個、しわのある種子1850個という、メンデルが実際に調べた結果の例です。

5474÷1850=約2.96なので、ほぼ3:1になっています。

入試では、たとえば次のような形で問われます。

  • 空らんに入る遺伝子の記号を答える(子の遺伝子や、孫の遺伝子の組み合わせ)
  • 孫の種子の数の比を、もっとも簡単な整数の比で答える
  • 孫の丸い種子のうち、AAの種子とAaの種子の数の比を答える
  • 子がすべて丸くなる理由や、孫にしわが現れる理由を、遺伝子の言葉で説明する

どの問題も、手順1と手順2の記号を落ち着いて書けば解けます。

計算問題は、AA:Aa:aa=1:2:1を使うと速いです。

練習問題

丸い種子をつくる純系の遺伝子をAA、しわのある種子をつくる純系の遺伝子をaaとします。

丸が顕性形質です。

問1 AAとaaをかけ合わせてできた子の遺伝子の組み合わせと、種子の形を答えなさい。

問2 問1の子(Aa)が生殖細胞をつくるとき、できる生殖細胞の遺伝子を、すべて答えなさい。

問3 問1の子を自家受粉させて孫をつくりました。

下の図は、そのようすを表したものです。

(1)図の①〜④に入る遺伝子の組み合わせを答えなさい。

(2)孫の種子の、丸:しわの比を、もっとも簡単な整数の比で答えなさい。

親AAとaa、子Aa、孫①〜④の遺伝子の組み合わせを答えさせる図

問4 孫の丸い種子が1200個あったとき、そのうちAAの種子はおよそ何個と考えられますか。

問5 純系の丸い種子としわのある種子をかけ合わせると、子はすべて丸い種子になりました。

その子を自家受粉させると、孫にはしわのある種子が現れました。

このようになる理由を、「顕性」「遺伝子」という言葉を使って説明しなさい。

解答と解説

問1 答え: 遺伝子はAa、形は丸

AAの親からはA、aaの親からはaが渡されるので、子はAaになります。

Aaは、顕性のAをもつので、種子はすべて丸くなります。

問2 答え: Aとa

Aaの対の遺伝子は、減数分裂で分かれて別々の生殖細胞に入ります。

よって、Aをもつ生殖細胞とaをもつ生殖細胞が、1:1でできます。

問3 答え:(1)① AA ② Aa ③ Aa ④ aa(2)丸:しわ=3:1

図の左右から渡されるAとaを、すべての組み合わせでかけ合わせます。

①はA×AでAA、②と③はAとaでAa、④はa×aでaaです。

AAとAaは丸、aaはしわなので、丸:しわ=(1+2):1=3:1です。

問4 答え: 約400個

孫の遺伝子の比は、AA:Aa:aa=1:2:1です。

丸い種子はAAとAaなので、AA:Aa=1:2です。

AAは丸い種子の3分の1にあたるので、1200×1/3=400より、約400個になります。

問5 答え(例)

子の遺伝子はAaで、顕性の遺伝子Aのはたらきによって丸だけが現れる。

子が生殖細胞をつくるとき、Aとaが分かれるため、受精でaとaが組み合わさる孫ができ、しわのある種子が現れる。

解説: 「顕性の遺伝子Aがあるので丸になる」「Aとaが分かれて、aaの組み合わせができる」の2点が入っていれば正解です。

まとめ

メンデルの法則のまとめ
  • 顕性の遺伝子を大文字(A)、潜性の遺伝子を小文字(a)で書く
  • 生殖細胞には、対の遺伝子のうち1つだけが入る(分離の法則)
  • AA×aaの子はすべてAaで、顕性形質(丸)だけが現れる
  • Aaの子を自家受粉させると、孫の遺伝子はAA:Aa:aa=1:2:1
  • 孫の見た目は、顕性:潜性=3:1(丸:しわ=3:1)
  • 孫の丸い種子のうち、AA:Aa=1:2

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■千葉市の検見川浜・稲毛海岸でリードアップ@本当に成績が上がる塾を経営 ■偏差値60から70にアップも高校受験不合格 ■指定校推薦で中央大学理工学部合格 ■生徒の成績10年連続10UP継続中 ■成績アップメディア「高校受験ラボ」を運営