【中2理科】電流がつくる磁界向きの決め方|右ねじの法則とコイルの右手の使い方

山田優輔

こんにちは!
高校受験ラボ・進学塾リードアップ代表の山田優輔です!
進学塾リードアップのHPはこちら

電流のまわりにできる磁界の問題で、こんなふうに感じることはありませんか。

  • 右ねじの法則と右手の法則の、どちらを使えばいいか分からなくなる
  • 磁界の向きを答える問題で、向きを逆にしてしまう
  • コイルの問題で、親指が電流の向きなのか磁界の向きなのか迷う

こういう人は少なくないと思います。

結論からいうと、導線のまわりの磁界の向きは「右ねじの進む向き=電流の向き」のとき「右ねじを回す向き=磁界の向き」で決まります。

コイルの中の磁界の向きは、右手の4本の指を電流の向きに合わせたとき、親指が指す向きです。

この記事では、この2つの使い分けと、入試での出され方、練習問題までをまとめます。

電流がつくる磁界とは

導線に電流を流すと、そのまわりに磁界ができます。

磁界とは、磁石や電流が、まわりの空間につくる「磁力のはたらく場所」のことです。

磁界の中に方位磁針を置くと、針のN極が指す向きが、その場所の磁界の向きです。

つまり、磁界の向きは「方位磁針のN極が向く向き」と決まっています。

S極の向きではないので、ここは最初に覚えておきましょう。

まっすぐな導線のまわりの磁界は、導線を中心にした同心円の形になります。

磁界の強さは、導線に近いほど強く、電流が大きいほど強くなります。

導線のまわりの磁界の向き(右ねじの法則)

電流の向きと磁界の向きの関係は、右ねじで覚えます。

  • 右ねじが進む向き = 電流の向き
  • 右ねじを回す向き = 磁界の向き

図のように、導線を右ねじの軸に見立てます。

導線のまわりの磁界。右ねじの進む向きが電流の向き(下向き)、右ねじを回す向きが磁界の向きで、導線を中心にした同心円の矢印と方位磁針で示している

電流が下向きに流れているなら、右ねじを下に進めるように回す向きが磁界の向きです。

上から見ると、時計回りの向きになります。

電流の向きを逆にすると、磁界の向きも逆になる

電流の向きを逆にすると、磁界の向きも逆になります。

下向きの電流なら上から見て時計回り、上向きの電流なら上から見て反時計回りです。

図1は電流が下向き、図2は電流が上向きの導線。どちらも導線のまわりに同心円状の磁界ができ、電流を逆にすると磁界の矢印の向きも逆になる

図の1と2は、電流の向きだけを逆にしたものです。

同心円の形は同じで、矢印の向きだけが逆になっています。

コイルのまわりの磁界の向き(右手の法則)

導線を何回も巻いたものがコイルです。

コイルに電流を流すと、コイルの内側と外側に磁界ができます。

そのようすは、棒磁石のまわりの磁界とよく似ています。

コイルの磁界の向きは、右手で決めます。

  • 右手の4本の指を、電流の向きに合わせてコイルをにぎる
  • そのとき親指が指す向きが、コイルの内側の磁界の向き
コイルのまわりの磁界。右手の4本の指を電流の向きににぎったとき、親指の向きが磁界の向きになる

親指の向く側がコイルのN極になり、反対側がS極になります。

電流の向きを逆にすると、磁界の向きも逆になり、N極とS極が入れ替わります。

コイルの巻く向きを逆にしても、同じように磁界の向きは逆になります。

磁界を強くするには

コイルの磁界は、次のようにすると強くなります。

  • 流す電流を大きくする
  • コイルの巻数を多くする
  • コイルの中に鉄心を入れる

ただし、強くなるのは磁界の「強さ」だけで、磁界の「向き」は変わりません。

よくある間違い

間違い① 右ねじの「進む向き」と「回す向き」を取り違える

導線の場合、右ねじが進む向きは電流の向きです。

磁界の向きは、回す向きのほうです。

「進む=電流、回る=磁界」と、セットで声に出して覚えましょう。

間違い② コイルで、親指を電流の向きにしてしまう

導線のときは「電流の向きに親指を合わせる」と覚えている人がいます。

コイルでは逆で、4本の指が電流の向き、親指が磁界の向きです。

導線の右ねじとコイルの右手では、電流と磁界の役割が入れ替わるので、問題を見たらまず「導線かコイルか」を確認しましょう。

間違い③ 磁界の向きを、方位磁針のS極で読む

磁界の向きは、方位磁針のN極が指す向きです。

図で針の黒い側が何極か分からなくなったら、問題文の「N極」の表示を探しましょう。

入試ではこう出る

入試では、次のような形で問われます。

  • 導線のまわりに置いた複数の方位磁針について、針の向きを選ぶ
  • 電流の向きを逆にしたとき、針の向きや磁界の向きがどう変わるかを答える
  • コイルに電流を流したときの、コイルの内側や外側の方位磁針の向きを選ぶ
  • 電流を大きくしたときの、磁針の振れ方や磁界の強さの変化を答える

どれも、右ねじの法則と右手の法則を使えば解けます。

解くときの手順は、次の3つです。

  1. 導線かコイルかを確認する
  2. 電流の向きを図から読み取る
  3. 右ねじ(導線)か右手(コイル)で磁界の向きを決め、針のN極をその向きにそろえる

図は、電流を逆にしたときの磁界の変化を見るときに使えます。

実際の問題では、方位磁針が図の中に何個も置かれ、針をかく問題として出ることも多いです。

練習問題

方位は、上から見たときに北が上、東が右の向きで考えます。

地磁気の影響は考えないものとします。

問1(基本)

まっすぐな導線に、上から下向きに電流を流しました。

導線のまわりの磁界の向きは、真上から見て時計回りと反時計回りのどちらですか。

問2(基本)

導線に流す電流の向きを逆にすると、導線のまわりの磁界の向きはどうなりますか。

問3(入試レベル)

まっすぐな導線に、下から上向きに電流を流しました。

導線の真北に方位磁針を置いたとき、針のN極は東西南北のどちらを向きますか。

問4(入試レベル)

コイルを真上から見て、コイルに時計回りに電流が流れています。

コイルの内側の磁界は、上向きと下向きのどちらですか。

問5(記述)

導線の真東に置いた方位磁針のN極が、ある向きに振れました。

導線を流れる電流の向きを逆にすると、針のN極の向きはどうなりますか。

理由もあわせて書きなさい。

解答と解説

問1の答え: 時計回り

右ねじが下に進む向きは、電流の向き(下向き)です。

そのとき右ねじを回す向きが磁界の向きです。

下に進む右ねじは、上から見て時計回りに回すので、磁界は時計回りです。

問2の答え: 逆向きになる

電流の向きと磁界の向きは、右ねじの関係で決まっています。

電流の向きを逆にすれば、磁界の向きも逆になります。

問3の答え: 西

電流が上向きなので、右ねじは上に進みます。

上に進む右ねじは、上から見て反時計回りに回すので、磁界は反時計回りです。

反時計回りの円で、真北の位置では、磁界は西向きに進みます。

針のN極は磁界の向きを指すので、西を向きます。

問4の答え: 下向き

右手の4本の指を、電流の向き(上から見て時計回り)に合わせてコイルをにぎります。

すると、親指は下を向きます。

親指の向きが磁界の向きなので、コイルの内側の磁界は下向きです。

問5の答え(例)

N極の向きは、逆向き(もとの向きから180度反対)になる。

理由: 電流の向きを逆にすると、導線のまわりの磁界の向きが逆になり、N極は磁界の向きを指すから。

まとめ

まとめ
  • 磁界の向きは、方位磁針のN極が指す向き
  • 導線のまわり: 右ねじが進む向き=電流の向き、右ねじを回す向き=磁界の向き
  • コイル: 右手の4本の指を電流の向きに合わせると、親指が磁界の向き
  • 電流の向きを逆にすると、磁界の向きも逆になる
  • 電流を大きくするほど、磁界は強くなる

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
山田 優輔
■千葉市の検見川浜・稲毛海岸でリードアップ@本当に成績が上がる塾を経営 ■偏差値60から70にアップも高校受験不合格 ■指定校推薦で中央大学理工学部合格 ■生徒の成績10年連続10UP継続中 ■成績アップメディア「高校受験ラボ」を運営