・直流と交流の違いが、授業を聞いてもよく分からない…
・テスト前に、周波数や波形のグラフを整理したい…
こういう中学生に向けて書きました。
結論からいうと、直流は電流の向きがいつも同じで、交流は電流の向きが入れかわり続けます。
乾電池につなぐと直流、家庭のコンセントは交流です。
このページでは、波形のグラフの見方、周波数、発光ダイオードを使った実験まで、順番に整理します。
練習問題と解答もつけているので、最後に解いてみてください。
直流と交流とは
直流は、電流の向きがいつも同じで、変わらない電流のことです。
交流は、電流の向きと大きさが、決まった周期で入れかわり続ける電流のことです。
乾電池や充電式の電池につなぐと、電流はいつも+極から−極へ流れます。
これが直流です。
いっぽう、家のコンセントから来る電気は、電流の向きが常に入れかわっています。
これが交流です。
| 直流 | 交流 | |
|---|---|---|
| 電流の向き | いつも同じ | 入れかわり続ける |
| 身近な例 | 乾電池・バッテリー | 家庭のコンセント(発電所から送られる電気) |
発電所で作られて家に届く電気は、交流です。
家で使う家電も、コンセントから受け取った交流を、中で直流に変えて使っているものが多くあります。

波形のグラフの見方
電流の変化は、横軸に時間、縦軸に電流(電圧)の大きさをとったグラフで表します。
0より上は電流が一方向に流れていて、0より下は逆向きに流れていることを表します。
- 直流: 横にまっすぐな線になる(大きさも向きも変わらない)
- 交流: なみ打つ曲線になる(+と−をくり返す)
直流の線は、0より上にあるときも下にあるときもあります。
上か下かは、電池のつなぎ方で決まる電流の向きの違いです。
どちらもまっすぐなら直流です。
交流のしくみ|周波数と周期
交流の波形は、同じ形をくり返します。
波1つ分(+から−を通ってもとにもどるまで)にかかる時間を周期といいます。
1秒間にくり返す波の数を周波数といい、単位はヘルツ(記号Hz)です。
周期と周波数は、次の関係になっています。
周期〔秒〕=1÷周波数〔Hz〕
例題で確かめる
例題: 周波数が50Hzの交流の、周期は何秒ですか。
50Hzは、1秒間に波が50回くり返されるということです。
波1つ分の時間は、1秒を50で割ればよいので、周期〔秒〕=1÷50=0.02秒です。
答えは0.02秒です。
東日本は50Hz、西日本は60Hz
日本の家庭に届く交流は、地域によって周波数が違います。
東日本は50Hz、西日本は60Hzです。
千葉県は東日本なので50Hzです。
同じ家電でも、地域で電気の周波数が違うことは、入試で聞かれることがあります。
家庭用コンセントの電圧は、日本では100Vです。
よくある間違い
間違い① 「交流は電流が止まる」と思ってしまう
交流は、電流の向きが入れかわるときに、一瞬0になります。
でも、電流が止まっているのではなく、流れる向きを変えながら流れ続けています。
グラフが0を通るのは、向きが変わる境目だからです。
間違い② 周波数と周期を逆にしてしまう
周波数は「1秒間に何回くり返すか」で、周期は「1回くり返すのに何秒かかるか」です。
50Hzなら、周期は50秒ではなく0.02秒です。
迷ったら、「周期〔秒〕=1÷周波数〔Hz〕」にもどって計算しましょう。
間違い③ 乾電池を交流だと思ってしまう
乾電池は直流です。
コンセントは交流です。
この2つをセットで覚えておくと、問題文の最初で迷いません。
入試ではこう出る
直流と交流は、発光ダイオードを使った実験でよく出題されます。
発光ダイオードは、決まった向きに電流が流れたときだけ光る部品です。
この性質を使って、電流の向きが変わっているかどうかを調べます。
実験では、向きを逆にした発光ダイオード2つをつなぎ、左右にふって光の跡を見ます。

直流を流したときは、決まった向きにしか電流が流れないので、片方の発光ダイオードだけが光り続けます。
そのため、光の跡は、1本の連続した線に見えます。
交流を流したときは、電流の向きが入れかわるので、2つの発光ダイオードが交互に光ります。
そのため、光の跡は、点線のように見えます。
2つの発光ダイオードの跡が、ずれて並んで見えるのも特徴です。
このほか、次のような形で問われます。
- 波形のグラフを見て、直流か交流かを選ぶ
- 周波数から周期を計算する
- 波形から周波数を読み取る
- 発光ダイオードの光り方から、電流の種類を答える(理由を記述する問題もある)
「なぜ点線に見えるのか」を、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
練習問題
問1(基本)
次の文の( )に入る言葉を答えなさい。
電流の向きがいつも同じ電流を(①)といい、向きが入れかわり続ける電流を(②)という。
乾電池につないだときに流れるのは(③)で、家庭のコンセントから流れるのは(④)である。
問2(基本)
東日本の家庭に届く交流は、周波数が50Hzである。
この交流の、周期は何秒か。
問3(グラフ)
オシロスコープで、ある電流の波形を調べたところ、同じ形の波が、0.08秒の間に4回くり返された。
この電流の周期は何秒か。
また、周波数は何Hzか。
問4(入試レベル)
向きを逆にした発光ダイオード2つをつなぎ、直流を流して左右にふったところ、光の跡は連続した線に見えた。
次に、同じ装置に交流を流して左右にふった。
このとき、光の跡はどのように見えるか。
次のア〜ウから選びなさい。
- ア: 連続した1本の線に見える
- イ: 点線のように見える
- ウ: 何も光らない
問5(記述)
問4で、交流を流したときの光の跡が、直流のときとは違った見え方をした理由を、「電流の向き」という言葉を使って説明しなさい。
解答と解説
問1の答え
答え: ①直流 ②交流 ③直流 ④交流
考え方: 向きが変わらないのが直流、入れかわるのが交流です。
乾電池は直流、コンセントは交流と覚えます。
問2の答え
答え: 0.02秒
考え方: 周期〔秒〕=1÷周波数〔Hz〕を使います。
周期=1÷50=0.02〔秒〕
問3の答え
答え: 周期0.02秒、周波数50Hz
考え方: 波4回に0.08秒かかっているので、波1回分の時間(周期)を求めます。
周期=0.08÷4=0.02〔秒〕
周波数は、1秒間にくり返す回数なので、周期の逆数です。
周波数=1÷0.02=50〔Hz〕
同じ答えは、4回÷0.08秒=50回/秒、でも確かめられます。
問4の答え
答え: イ
考え方: 交流は電流の向きが入れかわるので、2つの発光ダイオードが交互に光ります。
ふっているので、光る場所が少しずつずれて、点線のように見えます。
問5の答え
答えの例: 交流は電流の向きが入れかわり続けるので、2つの発光ダイオードが交互に光り、光の跡がとぎれて見えるから。
考え方: 直流とのちがいは「電流の向きが変わるかどうか」です。
向きが変わる→2つが交互に光る→点線に見える、の順で書けば満点です。
「交流だから」だけで終わらせず、「電流の向きが入れかわる」ことを必ず書きましょう。
まとめ
- 直流は、電流の向きがいつも同じ(例: 乾電池)。波形は横にまっすぐな線
- 交流は、電流の向きが入れかわり続ける(例: 家庭のコンセント)。波形はなみ打つ曲線
- 周波数は1秒間にくり返す波の数(単位はHz)。周期〔秒〕=1÷周波数〔Hz〕
- 東日本は50Hz、西日本は60Hz。千葉県は50Hz
- 発光ダイオードを左右にふると、直流なら連続した線、交流なら点線に見える
電流・電圧の計算がまだあやしい人は、『オームの法則の計算と覚え方』も読んでおきましょう。

















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高校受験ラボ・進学塾リードアップ代表の山田優輔です!
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