こんにちは! 高校受験ラボ・進学塾リードアップ代表の山田優輔です!
結論から言います。千葉県の私立高校の推薦入試を見ていくと、「単願」「併願」のほかに「専願」「第一志望」「単願推薦」「併願推薦」「第一推薦」など、呼び方がいくつも出てきます。呼び方が違っても、分かれ方の軸は基本的に1つです。合格したらその学校に入学する前提で出願するか、公立や他校の結果を待てる前提で出願するか。一方で、内申の基準点や加点の条件は、呼び方とは関係なく学校・コースごとに個別に決まっています。呼び方をそろえて考えるのではなく、志望校の募集要項に書かれた説明文そのものを確認する必要があります。
呼び方は、データで見ると10種類以上ある
進学塾リードアップで千葉県内の私立高校35校の推薦基準を確認したところ、出願区分の呼び方は次のように割れていました(1校に複数コースがあるため、件数は基準の行数です)。
| 呼び方 | 件数 |
|---|---|
| 単願 | 42 |
| 併願 | 37 |
| 併願推薦 | 10 |
| 人物・学業推薦 | 6 |
| 単願推薦 | 6 |
| 部活動推薦 | 5 |
| 第一推薦 | 5 |
| 専願 | 4 |
| 特待生推薦 | 3 |
| 単願総合 | 1 |
| 単願部活動 | 1 |
| 第一志望 | 1 |
「単願」「併願」が最も多いものの、合わせても全体の半分程度です。残りは「◯◯推薦」のように名前がついていたり、「単願」に別の語がくっついていたりします。いくつか実例を見ていきます。
「推薦」の文字がないのに、推薦と同じように内申を見る学校
日本大学習志野高校には「第一志望入試」という出願区分があります。普通科の出願基準は5教科の内申合計20以上、あわせて9教科の評定に「2」「1」がないこと、3年間の欠席が20日以内です。学校自身が「推薦入試ではない」と説明していますが、内申の基準で出願を絞る仕組みは推薦と変わりません。呼び方に「推薦」の文字がなくても、中身は内申基準で選ぶ入試です。
同じ学校の中で、入試方式によって呼び方が変わる学校
千葉黎明高校には、推薦入試と学力試験入試の2つの入試方式があります。推薦入試のほうは「第一推薦」「併願推薦」という呼び方で、普通科進学コースなら第一推薦は5教科15以上(または9教科28以上)、併願推薦は5教科16以上(または9教科30以上)です。一方の学力試験入試は「専願」「併願」という呼び方で、こちらには成績による出願基準がありません。同じ学校の中でも、入試方式が変われば呼び方の軸自体が変わるということです。
「単願」に別の語がついて、専願・併願の対にならない学校
愛国学園大学附属四街道高校(前期選抜試験)には、「単願総合」「単願部活動」という出願区分があります。単願総合は9教科23以上で各学年の欠席20日以内、単願部活動は9教科23以上で各学年の欠席10日以内です(令和8年度の募集要項によるもので、令和9年度版は2026年9月14日時点で公式サイトに公表されていません)。いずれも「単願」ですが、対になる「併願総合」「併願部活動」という呼び方は募集要項に出てきません。「単願」という言葉が、専願・併願の対ではなく、出願ルートの種類を示す言葉として使われている例です。
基準点の差を学校自身が明言している例
東京学館高校は「専願」「併願」という呼び方を使っています。SEコースは専願・併願とも5教科23以上で基準点が同じですが、NRコースは専願14以上に対して併願16以上(または9教科28以上)です。学校側は「専願での受験者は併願での受験者より10〜15点ほど合格に有利になる」と募集要項に明記しています。専願・併願の点差は、SEコースで0、NRコースで+2というように、同じ学校の中でもコースによって違います。呼び方だけでは分からない基準点の差を、学校自身が数字で示している例です。
何が同じで、何が違うか
ここまでの実例から言えるのは次の2つです。
同じなのは、「単願」「専願」「第一推薦」「単願総合」のように名前は違っても、合格したらその学校に入学する前提で出願する区分が多いという点です。一方の「併願」「併願推薦」は、公立や他の私立の結果を待てる前提の区分として使われています。
違うのは、入学確約の有無をどこまで明言しているかです。日本大学習志野高校のように「推薦入試ではない」とまで言い切る学校もあれば、単に「単願」とだけ呼んで説明を添えない学校もあります。今回確認した範囲では、呼び方そのものから入学確約の有無を読み取れるとは言えません。読み取れるのは、学校によって明言のしかたが違うという事実です。基準点・加点の仕組みも、呼び方とは関係なく学校・コースごとに個別に決まっています。千葉黎明高校の第一推薦・併願推薦の点差が+1、東京学館高校の専願・併願の点差が0〜+2というように、同じ呼び方でも学校によって差はばらばらです。
したがって、呼び方を見て「これは単願系だから入学確約だろう」と決めつけるのは避けたほうがいいです。募集要項の出願区分の名前の横にある説明文そのものを確認してください。
では自分はどうすればいいか
志望している私立高校の募集要項を開いて、出願区分の名前(単願・専願・第一志望・第一推薦など)の横に書かれた説明文を確認してください。「合格したら入学する」という文言があるかどうかが、呼び方よりも確実な手がかりです。書かれていない、あるいは読んでも分からない場合は、中学校の先生か通っている塾の先生に聞いてください。併願推薦の基本的な仕組みは「私立の併願推薦。公立が第一志望でも先に合格をもらえる仕組み」にまとめているので、まずはそちらから確認するのがおすすめです。自分の内申点で基準に届くかどうかは、私立高校の推薦基準チェッカーで調べられます。
出典
- 日本大学習志野高校 出願要項2027 https://www.nnhs.cst.nihon-u.ac.jp/pdf/enter/bosyu/yokou2027.pdf 取得日: 2026年9月9日
- 千葉黎明高校 募集要項(R8) https://www.reimei.ac.jp/wp-content/uploads/2025/10/2026_boshu.pdf 取得日: 2026年9月11日
- 愛国学園大学附属四街道高校 募集要項(R8。前期選抜試験) https://aikokuy.com/prospective/pdf/application_r8.pdf 取得日: 2026年9月11日
- 東京学館高校 出願要項 https://www.tokyogakkan.ed.jp/guidelines/ 取得日: 2026年9月9日


