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部長・生徒会・皆勤は本当に加点されるのか|私立高校の推薦基準

こんにちは! 高校受験ラボ・進学塾リードアップ代表の山田優輔です!

結論から言います。私立高校の推薦入試で「部長をやっていた」「生徒会をやっていた」「3年間皆勤だった」が加点になることは確かにあります。ただし、加点になるかどうかも、上限がどこまでかも、学校によってまったく違います。しかも、加点そのものを制度として持っている学校のほうが少数派です。

千葉県内の私立高校35校の推薦基準データのうち、加点の情報を確認できたのは17校でした。残り18校には、部長や生徒会を加点する制度そのものがない(または非公表な)ということです。今回はこの17校のデータをもとに、どんな実績が加点になりやすいか、上限がどう違うか、そして「評定に足す加点」と「入試得点に足す加点」を混同してはいけない理由を整理します。

そもそも17校にしか加点制度がない

推薦入試の多くは、中学3年生の内申点(通知表の5段階評価の合計。これを「評定」と呼びます)が基準を超えているかどうかで出願できるかが決まります。ここで扱う「加点」は、この評定の合計や入試の得点に、実績を持っていることで上乗せされる仕組みのことです。

千葉県内の私立高校35校の推薦基準を確認したところ、加点の項目が具体的に書かれていたのは17校でした。残りの18校のうち、8校は推薦基準そのものを公表していません。加点があるかどうか以前に、基準が非公表なので確かめようがない学校です。それ以外の学校でも、募集要項に加点の記載が見当たらなければ、加点制度自体がないと考えるのが妥当です。

「部長をやっていれば加点があるはず」と思い込まず、まず志望校の募集要項に加点の項目があるかどうかを確認するところから始めてください。

どの実績が加点の対象になりやすいか

加点制度がある17校のなかで、どんな実績が条件として挙げられているかをタグ付けして数えると、次のようになりました(1校で複数の実績を挙げている場合は、それぞれ数えています)。

実績 挙げている学校数
皆勤・精勤 7校
部活動を3年間継続 8校
生徒会役員 7校
大会出場・コンクール入賞など 5校
部長 5校
各種表彰 4校
副部長 4校

部活動を3年間続けたことと、皆勤・精勤は、加点制度を持つ学校の半数近くが条件に挙げている、比較的よく見る項目です。生徒会役員も同じくらいの頻度で出てきます。一方で部長は、副部長を含めても加点の対象にしている学校は限られます。「部長だから特別に有利」というより、「3年間続けたこと」「皆勤だったこと」のほうが、より多くの学校で評価されている実績です。

実例をいくつか挙げます。

  • 我孫子二階堂高校: 「部活動の部長」で評定+2、「部活動の副部長」で評定+1、「生徒会役員」で評定+1、「3年間無欠席」で評定+2(募集要項 取得日: 2026年9月14日 ※令和8年度の募集要項です)
  • 中央学院高校: 「1〜3年生のいずれかで1年間皆勤」で評定+1、「3年間皆勤」で評定+2、「部活動に3年間所属、部長・副部長」で評定+1、「生徒会役員・委員長」で評定+1(募集要項 取得日: 2026年9月10日)
  • 東海大学付属市原望洋高校: 「部活動の部長、生徒会役員、委員長を務めた」で評定+1(募集要項 取得日: 2026年9月9日)
  • 桜林高校: 「生徒会役員を務めた」「3か年皆勤」「3年間運動部に所属して努力した」がそれぞれ評定+1(総合コース対象。募集要項 取得日: 2026年9月11日)

なお、加点制度を持つ17校はすべて、英検・漢検・数検などの資格取得も加点の対象にしています。資格の加点については別の記事「英検を持っていると得をする千葉の私立高校」で詳しく扱っているので、今回は部長・生徒会・皆勤のような、資格ではない活動の実績にしぼって見ていきます。

上限の考え方は学校ごとにバラバラ

加点があっても、いくらでも積み上げられるわけではありません。ほとんどの学校が上限を設けていて、その書き方も学校ごとにかなり違います。実際の記載をそのまま引用します。

  • 愛国学園大学附属四街道高校: 「評定加点は最大+3まで。いずれかの学年で記載があれば可」(募集要項 取得日: 2026年9月11日 ※令和8年度の募集要項です)
  • 桜林高校: 「加点は単願は2まで、併願は1まで」(同上、取得日: 2026年9月11日)
  • 東京学館浦安高校: 「資格等は1項目のみ加点できる。特別進学コース選抜は加点なし」(募集要項 取得日: 2026年9月14日)
  • 中央学院高校: 「加点は前期A・B選抜が2ポイントまで、特別進学選抜が1ポイントまで。項目ごとにも上限があります」(募集要項 取得日: 2026年9月10日)

「単願・併願で上限が違う」「コースによって加点の有無が違う」「1項目しか使えない」など、上限の考え方は学校ごとに設計が違います。同じ実績を持っていても、志望するコースや出願方法によって、実際に使える加点は変わるということです。

特に注意したいのは、特待生やスカラシップ系のコースには加点そのものが適用されないケースがあることです。

  • 我孫子二階堂高校: 「学業特待には加算を適用できない」(同上)
  • 植草学園大学附属高校: 「条件を1つでも満たせば5教科または9教科の評定合計に2を加える。3教科には加えられない。特待生推薦には使えない」(募集要項 取得日: 2026年9月11日)
  • 光英VERITAS高校: 「3項目まで、最大+3P。特待生の推薦には加点制度を使えない」(募集要項 取得日: 2026年9月9日)

特待生コースを狙っている場合、部長や皆勤の実績があっても加点扱いにならないことがある、というのは見落としやすいポイントです。

「評定に足す」のか「入試得点に足す」のか、混同しない

ここが一番大事なところです。加点には性質のまったく違う2種類があります。

  1. 評定に足すタイプ: 中学3年生の内申点(通知表の5段階評価の合計)に、実績の分だけ数字を足す。基準が20で自分の評定合計が18でも、加点+2が使えれば20に届く、という使われ方をします
  2. 入試得点に足すタイプ: 入試当日の学力検査の得点そのものに加算する。評定の基準とは別枠で扱われます

この2つは足し算の対象がまったく別なので、混ぜて計算することはできません。「評定+2」と「入試得点+10点」を単純に合算して考えてしまうと、実際の合否判定とはズレた基準で志望校を判断してしまいます。

今回確認した17校のうち、部長・生徒会・皆勤のような活動実績の加点は、すべて「評定に足す」タイプでした。入試得点に直接加算するタイプの加点は、今回のデータでは英検などの資格取得(千葉日本大学第一高校、日出学園高校、成田高校など)に限られていて、部活動や生徒会活動を入試得点に直接加算している学校は見当たりませんでした。つまり「部長をやっていたから入試の得点が上がる」という仕組みは、少なくとも今回確認できた範囲では存在せず、評定の底上げとして働く、というのが実態です。

未確認として省いた項目

今回のデータには、加点の対象になるかどうかが不明な学校が多数あります。募集要項や公式サイトに加点の記載がない、または推薦基準そのものが非公表の学校については、「加点なし」ではなく「未確認」として今回は扱っていません。志望校が今回挙げた17校に含まれていない場合は、必ず学校の最新の募集要項を確認してください。

また、令和8年度のデータのまま令和9年度の募集要項が未公表の学校(我孫子二階堂高校、愛国学園大学附属四街道高校)が含まれています。加点の条件が変わる可能性があるため、出願前に必ず最新版を確認してください。

では自分はどうすればいいか

自分が持っている実績(部活動の役職、生徒会活動、皆勤・精勤の記録、大会出場歴など)と、志望している私立高校の名前を並べて、その学校が加点制度を公表しているかどうかをまず確認してください。私立高校の推薦基準チェッカーに自分の内申点を入れると、加点を使った場合に基準へ届く高校も調べられます。

出典

  • 桜林高校「令和9年度 選抜試験A日程(推薦入試)募集要項」 https://www.orin.ed.jp/cms/wp-content/uploads/2026/08/R9_guide.pdf 取得日: 2026年9月11日
  • 植草学園大学附属高校「令和9年度 生徒募集要項」 https://u-u-a.uekusa.ac.jp/renewal/wp-content/uploads/2026/06/boshuyoukou_r9_01.pdf 取得日: 2026年9月11日
  • 我孫子二階堂高校「募集要項」 https://www.abini.ed.jp/contents/wp-content/uploads/2025/10/8cff8eefe685dacea2ed47e8fc331f7e.pdf 取得日: 2026年9月14日(★令和8年度の募集要項。令和9年度版は未公表)
  • 茂原北陵高校「令和9年度 募集要項」 https://chousei-gakuen.ed.jp/hokuryo/wp-content/themes/mobara-hokuryo/images/r9-mobara-hokuryo.pdf 取得日: 2026年9月11日
  • 日本体育大学柏高校「募集要項」 https://k-nittai.ed.jp/wp/wp-content/themes/k-nittai/img/recruiting/recruiting.pdf?ver=20250919 取得日: 2026年9月20日(★令和8年度の募集要項。旧URLは2026年9月20日時点でリダイレクトにより実質404のため差し替え。令和9年度版は同時点で未公表)
  • 東京学館浦安高校「令和9年度 募集要項」 https://gakkan-urayasu.ed.jp/wp2026/wp-content/uploads/2026/08/20260831015738.pdf 取得日: 2026年9月14日
  • 和洋国府台女子高校「入試情報」 https://www.wayokonodai.ed.jp/admission/senior 取得日: 2026年9月11日
  • 愛国学園大学附属四街道高校「募集要項」 https://aikokuy.com/prospective/pdf/application_r8.pdf 取得日: 2026年9月11日(★令和8年度の募集要項。令和9年度版は未公表)
  • 光英VERITAS高校「入試の手引き」 https://www.veritas.ed.jp/assets/images/hs/hs_essentials.pdf 取得日: 2026年9月9日
  • 中央学院高校「令和9年度 募集要項」 https://www.chuogakuin-h.ed.jp/contents/wp-content/uploads/2026/09/d45059d84a16136d0272a09cd83a1354-1.pdf 取得日: 2026年9月10日
  • 東海大学付属市原望洋高校「入試情報」 https://www.boyo.tokai.ed.jp/admission/ 取得日: 2026年9月9日

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